Hola! Mihoです。
スペイン語での映画はハリウッド映画ほど多くはないので、気に入るスペイン語映画を見つけるのは難しいですよね。
この記事では、わたしがスペイン語を勉強していた頃によく観ていたお気に入りのスペイン語映画を7つご紹介したいと思います。
ヒューマンドラマ、ノンフィクション映画が中心に、配信中のVODもご紹介します。
①エルネスト(2017)
こちらはオダギリジョーさんが主演されている日本・キューバ合作の全編スペイン語での映画です。
「エルネスト」とは、あの有名なチェ・ゲバラの本名で、オダギリジョーさん演じる日系ボリビア人で医学生のフレディ・マエムラ・ウルタードがチェ・ゲバラからゲリラでの呼び名として、「エルネスト・エル・メディコ」と名づけられました。
この映画は実話をベースとして作製されたもので、フレディ・マエムラは実在した日系ボリビア人。成績も優秀で医師を目指し、人徳のあった将来有望な医学生が祖国のボリビアを離れ、ゲリラとして参戦します。
この映画を観ると、同じ日本人の血を引くフレディ・マエムラという青年がキューバ革命で戦ったんだと思うと、世界史で習った「キューバ革命」や「社会主義」がもっと身近に感じます。
チェ・ゲバラが広島の原爆ドームを訪ねたときに言った、このセリフがとても強く印象に残っています。
君達はアメリカにこんなひどい目にあわされて、どうして怒らないのか。
エルネストはU-NEXT・Amazon Primeで視聴可能です。
②あなたのママになるために(2015)
原題 “mama”
この映画はペネロペ・クルスが製作、主演をしています。
男の子のママでありながら乳がんが発覚、旦那さんとは別居中で、子供には知らせないまま治療をしていく。そんな中、不幸な事故で奥さんと娘を亡くしてしまった男性と出会い惹かれあっていくも、乳がんの再発が発覚。
最後はウルウルしてしまうのですが、そんな中にもマグダ(ペネロペ・クルス)の母としての強さや愛情、家族の美しさが感じられ、あたたかい気持ちになりました。
病気と向かい合うシリアスな映画ながらも、ドクターがオペ前に手術室で歌い出したり🤣
ラテン人の朗らかな生き方や人のあたたかさを感じられます。
こちらもU-NEXTで視聴できます。
③それでも恋するバルセロナ(2008)
原題 “Vicky Cristina Barcelona“
続いてもペネロペ・クルス出演の、スペイン・アメリカが共同制作の「それでも恋するバルセロナ」。実生活でも夫婦であるペネロペ・クルスとハビエル・バルデムの共同出演です。
アメリカ人の真面目なヴィッキー(レベッカ・ホール)と自由奔放なクリスティーナ(スカーレット・ヨハンソン)は休暇でスペイン・バルセロナを訪れます。
そこで二人に声をかけてきたのがハビエル・バルデム演じる、セクシーでどこか危険な香りのする画家のフアン・アントニオ。
そんな彼にクリスティーナはどんどん惹かれていくのですが、あるときフアン・アントニオの元妻であるマリア・エレーナ(ペネロペ・クルス)が現れます。
美しいマリア・エレーナですが、一度感情的(激情的!?)になると手が付けられなくなるほど激しい性格。
気楽に観れるロマンスコメディです。
こちらもU-NEXTの見放題作品に含まれています。
④BIUTIFUL ビューティフル(2015)
原題 “BIUTIFUL”
「それでも恋するバルセロナ」にも出演していた、ハビエル・バルデム主演のメキシコ映画です。
バルセロナで愛する子供と精神不安定な妻。移民を利用して稼ぐ裏取引。そして自身の末期がんが判明。
タイトルの「BIUTIFUL」は主人公の満足に教育を受けてこられなかった一面を表現しています。
わたし達日本人の知る、美しいバルセロナではなく、移民が多く、問題の多い影のバルセロナが垣間見えます。
ヘビーで、ハッピーエンドとは決して言うことができませんが、これが本当の意味での人生で、飾らない人生と言えるかもしれません。
ハビエル・バルデムは大好きな俳優(ペネロペ・クルスのご主人)で、さすが!と拍手したくはるほど、今回もすばらしい演技でした。
U-NEXTで視聴できます。
⑤ヤシの木に降る雪(2015)
原題: Palmeras en la nieve
こちらはかつてスペイン領だったアフリカのギニアを舞台にしたロマンス映画。タイトルがなんとも美しいですよね。
姪のクラレンスは年老いて痴呆が始まりつつある叔父、キリアンがギニアに定期的に送金していたことを知り、その理由を知るためにアフリカへと渡ることから始まるストーリー。
その時代に出会い、翻弄されたスペイン人の叔父とギニア人看護師の女性は愛し合いながらも離れ離れに。
ギニアの植民地時代から独立までの歴史や、差別、暴力、ギニアの文化など、観ていて目を背けたくなる場面もあります。
個人的には、ギニアの結婚式の誓いの言葉がとても印象に残っています。
浜に打ち寄せる波のように、いつも夫には忠実であれ
こちらはNetflixのみで配信中で、DVDの販売はされていません。
⑥海を飛ぶ夢(2004)
原題:MAR ADENTRO/THE SEA INSIDE
こちらは「BIUTIFUL ビューティフル」と同じくハビエル・バルデムが主演の、尊厳死をテーマとしたノンフィクション作品です。
ハビエル・バルデム演じる人物、ラモン・サンペドロはあるとき事故で首から下が麻痺になるという障害を負ってしまいます。
その辛さから人生に希望を見出せなくなり、自ら人生を終える決意をしますが、スペインの法律では尊厳死は認められていません。
尊厳死を認めさせようとスペイン政府と戦うなかで出会った女性弁護士や、周りの支える家族とともに葛藤するストーリー。これが実話と思うと、本当に深く考えさせられました。
ハビエル・バルデムの演技が秀逸で、スペイン映画を観るならぜひ一度は観てほしい作品のひとつ。こちらもU-NEXTで観ることができます。
⑦しあわせな人生の選択(2015)
原題:TRUMAN
「海を飛ぶ夢」に続き、少々悲しい映画のご紹介が続いてしまいますが、こちらも「終活」について考えさせられる映画です。
肺がんで余命わずかなフリアンをカナダ在住のトマスが訪ね、フリアンの死に向かい合うストーリー。
長年の友人の人生が残りあまり残されていないとわかったとき、自分は相手に何をしてあげられるか?友人の意思をどれだけ尊重してあげられるか?
相手の意思を尊重したいという気持ちとは裏腹に、友人の死を受け入れられない心の葛藤。友人であるトマスに感情移入してしまい、涙があふれてしまいました。
こちらもU-NEXTで視聴できます。
⑧悲しみに、こんにちは(2017)
原題:Estiu 1993
スペイン・カタルーニャ地方を舞台にしたこの映画は、愛くるしい表情の少女・フリーダの目線でストーリーが展開されていきます。
おそらく6歳くらい?のフリーダは、母親をある病気で亡くしてしまいます。
一度祖父母に引き取られるも、溺愛され甘やかしてしまう環境を懸念して、カタルーニャに住む叔父叔母に引き取られることに。
フリーダのいとこにあたる叔父叔母の娘・アナと仲良くなるも、アナに向けられる愛情に嫉妬し、自分にも同じように愛情を向けてほしいという気持ちからアナにいじわるをしたり、一人で夜に家出をしようとしたりと問題行動を起こすフリーダ。
大きなドラマはありませんが、終始フリーダの気持ちの変化やとまどいが繊細に表現されています。
カタルーニャの美しい景色や現地のお祭りなどの文化も楽しめますよ。
U-NEXT、Prime Videoで配信中です。

おわりに
いかがでしたか?
その国の言葉の映画を観ることで、同時に文化背景や歴史を学ぶことができるので、刺激にもなりますし、より語学の勉強のモチベーションになるでしょう。
わたしは南スペインのマラガに短期語学留学を経験しています。
ブログで実際にかかった留学費用や、学校の様子、宿泊したアパートの写真などをたくさん掲載していますので、興味のある方はぜひ読んでみてくださいね。
